若い世代を代表して、
ルミナリエの想いを
引き継ぐ。

青木啓晃
神戸大学 大学院工学研究科/
電気電子工学専攻 修士1年

青木啓晃さん

研究技術を駆使して、
思わず募金したくなる募金箱を制作。

ルミナリエは入場料などを徴収しないため、寄付や企業の協賛金、会場での募金などに支えられています。そんな中、ルミナリエを存続させたいという思いで14年前から募金活動を続けているのが、神戸大学塚本・寺田研究室。青木さんはその研究室に所属する修士1年の研究生として、昨年からこの募金活動に参加しています。普段は人の動作を検出するセンシング技術や、検出した動作をもとにLEDなどの機器を制御する技術など、ウェアラブル・ユビキタスに関する研究を行っている研究室。そうした研究を行っている塚本・寺田研究室では、「ただ募金を呼び掛けるのではなく、楽しんでもらいたい!」という思いを込めて、研究技術を駆使した募金箱を制作しています。毎年10台程の募金箱を用意しており、2019年はその内3台が新作。合わせ鏡の原理を用いてお金を投入すると箱の中が万華鏡のように光るものや、1024個のLEDを使用して作られたものなど、どれも思わず募金したくなるような募金箱ばかり。「子どもはもちろん、大人の方もおもしろがって募金してくれるのが嬉しい!」と、青木さんは普段の研究内容とルミナリエを結びつけた募金活動に大きな手応えと意義を感じています。

若い世代を代表して、
ルミナリエの想いを引き継ぐ。

青木さんは現在23歳。阪神大震災は、青木さんが生まれる前の出来事です。しかし、三田市で生まれ育った青木さんにとって、神戸を襲った震災は決して遠い存在ではありませんでした。また、東日本大震災をはじめとするさまざまな地域での地震や、近年の台風の甚大な被害などを目の当たりにしていると、天災は他人ごとではないと青木さんは感じるそうです。そうした状況の中で、青木さんにとってルミナリエを存続させるための募金活動には、大きく2つの目的があると言います。 まず1つ目は、阪神大震災で被災した経験は、神戸の若い世代にしっかりと今も引き継がれていると知ってもらうこと。25年の月日が経ち、時間と共に風化しつつある阪神大震災の記憶。しかし、神戸で学ぶ学生がルミナリエの存続を願って募金活動をすることで、震災を経験していない若い世代の人にもしっかりとルミナリエに対する想いが今も引き継がれているということを知ってもらいたいと青木さんは話します。 そして、もう1つは自分たちよりも若い世代に、神戸が被害を受けた震災があったということを伝え続けたいということ。冬の風物詩として神戸になくてはならなくなったルミナリエ。若い世代にとっては冬のイベントの1つになっているかもしれません。しかし、来場をきっかけに25年前に起こった震災を知ってもらい、大きな地震が身近で起こるものだという意識を持ってもらえればと考えています。 寒空の下で行われる青木さんの募金活動には、その2つの願いが込められているのです。

ルミナリエが神戸の学生を繋ぎ、
新たな未来を拓く。

2014年以降、減少傾向にある募金額。 しかし、青木さんが所属する研究室の募金箱には、330万円以上の募金が集まったそうです。この募金活動を成功に導いた募金箱の制作には、もう1つ神戸の大学が関わっています。それは、神戸芸術工科大学です。 6年前より、神戸芸術工科大学の見明暢研究室も参加し、デザイン面は神戸芸術工科大学が担当し、技術面は神戸大学が担当しながら、互いの研究室の特性を生かして制作にあたっています。見明暢研究室では製品のデザインを研究しているため、塚本・寺田研究室の研究生では思いつかない斬新なアイデアに驚かされることがよくあるとのこと。「私たちはつい立方体のデザインを考えがちですが、見明暢研究室の人たちの発想はとても自由で、素材などの知識も幅広いため非常に勉強になります」と、青木さんは共同研究に大きな価値を感じています。このように他大学と共同で制作することは、このルミナリエの募金箱を制作する以外にはないことだそうです。 そういった側面では、ルミナリエは神戸の学生同士をつなぎ、学びを深めるための貴重なイベントとなっています。

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